AWS IoT TwinMakerとIoT SiteWiseで風力発電タービンのデジタルツインを作成してみた

AWS IoT TwinMakerとIoT SiteWiseで風力発電タービンのデジタルツインを作成してみた

Clock Icon2022.12.27

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こんにちは、CX事業本部 IoT事業部の若槻です。

AWS IoT TwinMakerでデータソースをAWS IoT SiteWiseとする構成を作成する方法を調べていたところ次の公式Workshopを見つけました。

AWS IoT TwinMakerとIoT SiteWiseで風力発電タービンのデジタルツインを作成するハンズオンです。せっかくなのでやってみました。

やってみた

このハンズオンの最終的な構成は次のようになります。

Configure IoT SiteWise

IoT TwinMakerのデータソースとしてIoT SiteWiseを構成します。

modelの作成

AWS IoT SiteWise Models 作成コンソールで、[Model details > Name]でWindfarmと指定。

[Measurement definitions]で次のmeasurementを追加します。

  • Name:speed
  • Unit:rpm
  • Data type:Double

一番下の[Create model]をクリックして作成を完了します。

assetの作成

AWS IoT SiteWise Assets 作成コンソールで、[Model information > Model]でWindfarmを選択し、[Asset information > Name]でWindmill001を指定します。[Create asset]をクリックして作成を完了させます。

作成したassetで[Edit]をクリック。

[Measurement]の"speed"/cleanenergy/milldata/speedを指定し、[MQTT Notification status]でENABLEDを選択して、変更を保存します。

データのローディングの開始

データをSiteWiseのエイリアス/cleanenergy/milldata/speedに10秒毎にロードするようにします。

push_data.shというファイル名で次のスクリプトを作成します。

#!/bin/bash

# Copyright Amazon.com, Inc. or its affiliates. All Rights Reserved.
# SPDX-License-Identifier: Apache-2.0

while true; do
  speed=$(( $RANDOM % 197 ))
  epoch=`date '+%s'`

  echo "Data $speed at $epoch"

  read -r -d '' VAR <<!
  {
    "entries": [
      {
        "entryId": "1575691200",
        "propertyAlias": "/cleanenergy/milldata/speed",
        "propertyValues": [
          {
            "value": {
              "doubleValue": $speed 
            },
            "timestamp": {
              "timeInSeconds": $epoch
            },
            "quality": "GOOD"
          }
        ]
      }
    ]
  }
!
  echo $VAR > /tmp/122.json
  aws iotsitewise batch-put-asset-property-value --cli-input-json file:///tmp/122.json #必要に応じてリージョンを指定
  sleep 10
done

次のコマンドを実行してデータのローディングを開始します。nohupにより実行はバックグラウンドで継続されます。

# Change the script permissions to executable
chmod +x push_data.sh

# execute this script in nohup mode to leave it running in background as shown below
nohup ./push_data.sh &

Setup TwinMaker workspace

SketchfabでWind Turbine - Download Free 3D model by MRowa (@MRowa) [2a83775]から風量タービンの3Dモデルをダウンロードします。

未作成の場合は無料でアカウントを作成できます。

glTF形式で3Dモデルをダウンロードします。

ダウンロードしたデータはunzipしておきます。

AWS IoT TwinMaker Workspaces 作成コンソールで、[Skip to review and create]をクリックして次に進み、[Create Workspace]をクリックしてワークスペースの作成を完了させます。

  • Name:Windfarm
  • S3 bucket:Create an S3 bucket
  • Execution role:Auto-generate a new role

作成したワークスペースの詳細で[Workspace information > S3 resource]で作成されたS3 Bucket名を確認します。

確認したS3 Bucketに先程unzipした3Dモデルデータのファイルおよびフォルダをすべてアップロードします。

するとワークスペースWindfarmの[Resource Library]でアップロードされたファイルが参照できるようになります。

Configure TwinMaker entity

Workspace Windfarm Entity 作成コンソールWindmill001という名前のentityを作成します。

作成されたentityを選択して[Add component]をクリック。

[Component information]で次のように指定してcomponentの追加を完了します。

  • Name:WindMillMetrics
  • Type:com.amazon.iotsitewise.connector
  • Asset Model:Windfarm(Configure IoT SiteWise で作成したもの)
  • Asset:Windmill001(Configure IoT SiteWise で作成したもの)

Compose TwinMaker scene

IoT TwinMakerのsceneを構成します。

Scene composition

Workspace Windfarm Scenes コンソールで[Create scene]をクリックし、[ID]でWindfarmを指定してシーンを作成します。

scene composerが開くので、[+ > Add 3D model]をクリック。

scene.gltfを選択して[Add]をクリック。

composer windowの中央あたりをクリック。

すると3Dモデルが追加されますが、画面に対してスケールが大きいので[Inspector > Transform > Scale]で[X]、[Y]および[Z]それぞれを0.001に変更します。

適当なスケールとなりました。

そして[Settings > Scene > Environment Preset]でNeutralを指定すると、ライトを設定しなくても3Dモデルが色がついて見えるようになります。

Link entity with Model

[+ > Add tag]をクリック。

3Dモデル上の適当な場所をクリック。

するとtagが追加されました。

scene nodeを展開してtagをその中にドラッグし、scene配下に移動させます。(これより深い階層配下に配置するとGrafana dashboard上でtagのiconが表示されなくなります。)

tagを選択したまま、[Inspector]でtagを次の通り設定します。

  • Name:speed
  • Default Icon:Info
  • Entity Id:Windmill001
  • Component Name:WindmillMetrics
  • Property Name:speed
  • Rule Id:sampleAlarmIconRule

[Rules]タブのsampleAlarmIconRuleで既存のRuleを削除した上で、次のRuleを作成します。これによりspeedの値に応じてアイコンが変わるようになります。

  • Expression:speed <= 100
  • Target:Icon Error

[Hierarchy]タブに戻り、sceneを展開してSketchfab_Sceneの[+]をクリック。

Sketchfab_Sceneのnodeが作成されるのでそれを選択したまま[+ > Add model shader]をクリック。

[Inspector]でmodel shaderを次の通り指定します。

  • Entity Id:Windmill001
  • Component Name:WindmillMetrics
  • Property Name:speed
  • Rule Id:sampleTimeSeriesColorRule

[Rules]タブのsampleTimeSeriesColorRuleで既存のRuleを削除した上で、次のRuleを作成します。これによりspeedの値に応じてモデルの色(shader)が変わるようになります。

  • Expression:speed <= 100
  • Target:Color #d13212

これでIoT TwinMakerのsceneが作成できました。

Visualize and Monitor

Amazon Managed GrafanaでTwinMakerで作成したsceneを可視化します。

Grafanaワークスペースは以前に下記で作成したものを使用しました。

Setting up Amazon Managed Grafana

Amazon Grafana Workspaces コンソールで、作成済みのワークスペースの[IAM role]を確認します。

ここでAWS IoT TwinMaker Workspaces Windfarm Dashboard settingsにアクセスし、先程確認したGrafanaダッシュボードのIAMロールを[Grafana authentication provider]に指定し、[Next]をクリック。

[Create dashboard policy]に表示されるpermissionの構文をコピーし、[Create policy in IAM]をクリック。

先程コピーしたPermissionを指定したIAMポリシーを作成します。

また[AWS IoT TwinMaker Workspaces Windfarm Dashboard settings]に戻り、[Update dashboard role policy]のpolicy構文をコピーし、[Create dashboard role in IAM]をクリック。

先程コピーしたpolicyを[Trust relationships]に指定したIAM Roleを作成します。

また同Roleには先程作成したIAMポリシーをアタッチします。

[AWS IoT TwinMaker Workspaces Windfarm Dashboard settings]に戻り、先程作成したIAM Roleを[Dashboard role]に指定し、[Next]をクリックし、[Save changes]をクリックして変更を保存します。

Grafanaワークスペースにサインインし、[gear > Data Sources]をクリック。

Data sourceとしてAWS IoT TwinMakerを追加します。すでに他のTwinMakerのData sourceが追加済みの場合は名前末尾に-{連番}と付きます。

[Assume Role ARN]で先程作成したDashboard roleを指定し、[Workspace]にWindfarmを指定して、[Save & Test]をクリックしてテストが成功することを確認します。

[+ > Add a new panel]をクリック。

VisualizationでAWS IoT TwinMaker Scene Viewerを選択します。

[Workspace]および[Scene]でWindfarmを指定すると、sceneと風力発電タービンの3Dモデルが表示されます。

[Query]で次のように指定し、[Apply]をクリック。

  • Data source:AWS IoT TwinMaker-1(先程追加したData Sourceを選択)
  • Query Type:Get Property value History By Entity
  • Entity:Windmill001
  • Component Name:WindMillMetrics
  • Selected Properties:Speed (DOUBLE)

[Save dashboard]をクリックし、名前をつけてダッシュボードを保存します。

これでGrafanaダッシュボードが作成できました。

SiteWiseのassetWindmill001speed100以上の時は、Grafanaダッシュボード上で3Dモデルのiconおよびshaderが正常な表示となります。

100より小さい時は、iconおよびshaderがエラー表示となります。

おわりに

AWS IoT TwinMakerとIoT SiteWiseで風力発電タービンのデジタルツインを作成してみました。

re:Invent 2022で参加した下記の2つのWorkshopセッションの合わせ技のようなWorkshopでした。TwinMakerとSiteWiseを連携する方法を改めて確認したかったのでとても有意義でした。

以上

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